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へら鮒 2017年6月号 へら鮒
2017年6月号
話題のニューブランド「一景」で釣る!! シンプルなエサ使いで釣り込む大越章智が登場 新エサSD蒼天で春の鎌北湖を釣る

話題のニューブランド「一景」で釣る!!今回は、一景アドバイザーを務める大越章智が登場。4月16日(日)、埼玉県毛呂山町にある春爛漫の鎌北湖で、新エサ「SD 蒼天(そうてん)」を使い、浅ダナで良型べらを釣り込んでもらった。大越のエサ使いはとてもシンプルである。バラケ性を強めたいなら「セットダンゴ」、持たせたいなら「MD 粘りのダンゴ」と、特長があるエサを「SD 蒼天」へと配合するだけ。そして、次々と鎌北湖の良型を仕留めていくのだった。

Photo by Ooba Katsuyoshi Photo & Text by Kazuaki Morotomi

取材協力:鎌北湖・保勝会
広松久水産株式会社
〒 813-0018 福岡市東区香椎浜ふ頭2-3-24
TEL:092-672-1017
http://ikkei-jpn.jp/

おおたけ のりゆき

大越 章智 (おおこし あきとも)
1949年生まれ 日高市在住
小学1年生から、家の近くにあった川越フィッシングセンターの大会によく参加していた。10 年ほど前からまた本格的にへら釣りをやり始める。日研・勇水支部の会長はじめ会員の方々にお世話になり、例会や大会に参加している。よく行く釣り場は、ここ鎌北湖、みのわだ湖、円良田湖、前山の池など、埼玉の釣り場を中心に釣行を重ねている
一景アドバイザー

一景が満を持して世に送る、ニューダンゴエサは…「SD 蒼天」「最大の特長は、軽くてもしっか
りと芯残りさせることが出来る!」まずは「セットダンゴ」と配合することで、バラケ性を強めへらを寄せていく

第1ワンド竿12尺タナ1本

湖面にたくさんの桜の花びらが漂う。四季折々、美しい風景で釣り人を魅了するここ鎌北湖は、大越のホームグラウンドのひとつ。それだけに、この時期のポイント選定や釣り方はもうすでに決まっている。

「この新しいエサで型物を狙いたい」と、第1ワンドに入釣した。すぐにバッグから新ダンゴエサの「SD蒼天」、そして「セットダンゴ」が丸太の桟橋へと取り出される。まずは寄せ重視。「セットダンゴ」を配合し、バラケ性を強めたダンゴを打っていくのだ。継いだ竿は12尺。1本のタナを狙う。

●「SD蒼天」4
●「セットダンゴ」1
●水1
※エサの作り方はページ中盤を参照

1. まずは「セットダンゴ」を配合した、バラケ性を強めたダンゴを打つ 2. エアを含んだ状態の基エサを小分けし押し練りを加えたものを使用 3.「SD 蒼天」軽さを最大限に生かすため、ハリスも長めの設定

1. まずは「セットダンゴ」を配合した、バラケ性を強めたダンゴを打つ 2. エアを含んだ状態の基エサを小分けし押し練りを加えたものを使用 3.「SD 蒼天」軽さを最大限に生かすため、ハリスも長めの設定

大越のエサ配合は至ってシンプル。まずは硬めに仕上げる。

さて、まずはとても気になる新エサの「SD蒼天」について大越に訊いた。「最大の特長は『軽くてもしっかりと芯残りさせることが出来る』ということですね。またエサをナジませられ、ウワズリを抑えタナが構築されます。その結果、アタリがコンスタントに続くんです」

「SD蒼天」は軽くて適度な粘り気を持つ。ダンゴエサの急所を捉えた、スタンダードといえるベースエサだ。
「今は夏場のペレ宙といえども軽めのエサが主流です。釣れるエサに魚がすっかり慣れてしまって、より違和感なく落下させていく軽さが求められています。そのため、今日の釣りにおいてもハリスは長めのセッティングなんです。また『SD蒼天』は、とことん練って軟らかくして使ってもらえばこのエサの特徴が分かるはずですが、カッツケ釣りなど単品でガンガンと釣り込むことも出来ます」

ワンド内は先に陽射しが差し込む対岸から釣れ始まった。すると、大越のウキにもサワリが出始めた。ナジんで「チャッ」という小さなアタリで竿が曲がると、湖面に顔を出した尺級は下バリを呑み込んでいた。いきなり尺級だ。

ウキ「かわせみ PCムクトップ」「へらの三水」オリジナルウキでカヤボディ5cm。エサ落ちは2目盛沈めに設定 道糸0.8号 ハリス0.4号 40-50cm ハリ「ダンゴヒネリ」5号

エサは一景「SD蒼天」4+「セットダンゴ」1+水1
鎌北湖・第1ワンド
竿12尺タナ1本の両ダンゴ

話題のニューブランド「一景」で釣る!! 「「SD 蒼天」&「セットダンゴ」がいきなり決まる。大越の読みどおり、第1ワンドでは傷ひとつないヌメリ感たっぷりの良型が揃った

硬めで釣るアタリ返し

一旦、アタリ出すと、そこからは連続してアタってくる。深くナジんだ位置から「ズバッ」とウキは消し込み気味に鋭く落とされた。そして、湖面を割って来るへらはでっぷりと肥えたヌメリ感たっぷりの尺上ばかり。「SD蒼天」を使ったエサがいきなり決まった。大越は深く頷く。

「エサも気持ち硬めの方が型がいいんです。ここは良型のへらが入って来る場所なんで、あんまり軟らかいエサで釣ってしまうと小振りなへらが先に食ってしまいます。これよりもさらに型がいいのを狙うのであれば、ボソっ気を強めた大きめのエサを打つという方法もありますが、自分の場合はこれくらいのエサをテンポよく打ち返すことで、へらの寄りをキープしながら釣っていきます」

長ハリスの効果もあり、ウキの付け根で
強くウケられ、その後もサワられながらもウキはしっかりとナジみ込んでいく。ここから鋭くアタってくれば高確率で乗ってきた

長ハリスの効果もあり、ウキの付け根で強くウケられ、その後もサワられながらもウキはしっかりとナジみ込んでいく。ここから鋭くアタってくれば高確率で乗ってきた

大越の釣りは実にリズミカル。アタりそうなウキの動きでも、必要以上に待つことなく見切りが早い。次々にエサを打ち込んでいく。そうすると、連チャンで竿が曲がるのだ。エサにいたっては徹底したシンプルさ、使いやすさを求めている。基本的には誰にでもハリ付けしやすい、「硬め」「しっかりめ」を打っていく。それをタナへと確実に届けることを心掛ける。お麩5に水1と硬めの基エサは、いきなり練り込むことなくエアを大量に含んだ状態に仕上げておくことで、ダンゴエサにありがちな「経時変化」を極力抑えている。
「この基エサは誰にでも簡単に作れて、ハリ付けもしやすく、そして、しっかりとナジませることが出来るエサなんです」

確かに、難しいことはなにひとつやっていないが、ウキは「カチカチ」と落とされ続けた。

良型のへらが厚く寄りきると、高い位置から「ズバッ」と持って行かれるようなアタリも出るようになった。
「エサが揉まれすぎたり、ウケが強すぎたりと、少々エサが入りづらくなりましたね」

寄せはもう十分。ここで大越はエサを作り替える。

1. エサ作りは、お麩を配合しまずはよく撹拌して、水を入れる 2. 手を熊手状にして決して練り込むことなく30 回ほどかき混ぜる 3. 水分を吸収させるため数分放置4. このように「ダマ」が出来ている 5. 手の甲を使い「ダマ」を丁寧に解していく 6. 出来上がった基エサを小分けし、押し練りを加えたものを打っていく

1. エサ作りは、お麩を配合しまずはよく撹拌して、水を入れる 2. 手を熊手状にして決して練り込むことなく30 回ほどかき混ぜる 3. 水分を吸収させるため数分放置4. このように「ダマ」が出来ている 5. 手の甲を使い「ダマ」を丁寧に解していく 6. 出来上がった基エサを小分けし、押し練りを加えたものを打っていく

へらが厚く寄りきったら、「MD 粘りのダンゴ」を配合 へらに叩かれても持つエサに仕上げる

●「SD蒼天」4
●「MD 粘りのダンゴ」0.5
●水1

より粘り気が強い「MD粘りのダンゴ」を配合したのだ。もちろん、まずはエアを含ませ硬めに仕上げる。

エサ打ちを開始すると弱くサワるが、この状態で待っても、アタってカラツンになってしまうとすぐにエサを切って打ち返していく。当然、単発のアタリはカラ、スレが多い。
「ウキのトップ付け根で強くウケられるようにして、へらが競い食いするようにしてやります」

へらが厚く寄って来たら…
「SD 蒼天」4 「MD粘りのダンゴ」0.5 水1

へらが厚く寄った状態になると、「MD 粘りのダンゴ」を少々配合することで、さらに持ちがいいダンゴエサを作った

そうしてやることで、「ウケ」、「サワリ」、そして「アタリ」という一連の釣れる動きがおのずと完成するのだ。
「今朝はちょっと冷え込んで寒かったのでエサの接点は狭いですね」

それでも軽く押し練りを加えただけという、まだエアが多く入った状態のエサをそのまま軽く丸め、ハリ付けの際はチモトを軽く2~3回整えるだけだ。

「このエサは『お麩が立った状態』で、ガンガン打ってもらいたいですね」

高い位置に出る小さなアタリは送り、ナジみ込んでからの2回目、3回目の鋭いアタリに間髪入れずアワセを決めた。
「アタリ返しが出るということは確実にエサが芯残りしているということです」

エサの軽さを生かすため、ハリを「バラサ」5号に替えた。軽量のハリはさらに強いウケを出させたが、それでもエサは上層で叩かれてもしっかりとタナまで持つのだった。これで、さらに好調に釣れ出す。
「今日はボソっ気がないとウケが強く入らないですね」

試しにと、手水を打ちエサを軟らかめに調整してしまうと、ウキは比較的「スッ」と速くナジんでしまったのだった。これでもう迷いはない。今日は硬めで勝負。
「お麩が立っていないと最近のダンゴエサは釣れませんからね。魚が嫌っているというか、とにかくウケが弱くなってしまうんです。ウケなければ連動したアタリを期待することは出来ないんです」

残しておいた基エサを打つ。5投もするとナジミ際に「フワッ」と強くサワられた。ワンド内へと吹き付ける風と共にへらが大きな群れで入って来たようで、ウキへの動きは強くなるばかり。しかし、その流れは湖畔を彩る桜が散らした花びらを大量に運び込んでしまった。見る見るうちに、エサ打ち地点は淡いピンク色の花びらで埋め尽くされてしまい、これではウキが立たず、釣りにならない。
「移動しましょう」

大越の判断は早い。ちょうど対岸となる通称「風呂場下」へと急いで向かう。そこは桜の枝が湖面スレスレに垂れ下がるとても贅沢な場所で、大越にとって春のお気に入りの場所である。タックル、エサ共にそのままに、桜めがけてエサを打ち込む。

「風呂場下」で釣る。スワンボートも出て、これでアタるのかと少々心配されたが、良型が次々と釣れて来るのだった

「風呂場下」で釣る。スワンボートも出て、これでアタるのかと少々心配されたが、良型が次々と釣れて来るのだった

尺オーバーが揃う驚異のイレパク

休日だけにお花見に訪れる人が多い。さらには湖畔を周回するマラソン大会も開催されていた。春の鎌北湖は釣り人以外にもたくさんの人で賑わう。スワンボートが出て目の前を行き来するので、これはちょっと釣るのは厳しいかもと思っていると、大越はまったく気にすることなくアワせる。心配なくへらはエサ打ち地点へと寄ってきた。すぐに釣れたがなぜかバラシが続く。
「今のは食っていましたよ。今イチ、食いが浅いですね」

それも寄り始めの一時のことで、第1ワンドのへらよりもひと回り大きなへらが釣れ出すのだった。へらはウキ下でその大きな口をパクつかせている。その「へらの攻撃に負けないエサ」を打っていると確信しているだけに、ここでもアタリ返しを取り竿を絞った。
「1回目のアタリよりも、2回、3回目のアタリで確実に乗って来ます。最後の最後、ここでアタって欲しいという位置でちゃんとアタってくれますね」

「ここでアタって欲しいという位置で、ちゃんとアタってくれます」

へらの食い頃になるまでしっかりと芯残りするエサなのだ。この「風呂場下」では尺オーバーが揃う。
「けれどへらが大きいため、どうしても密度が薄くなってしまい隙間が空いてしまうんです。そういった状態だからこそ、軽いエサでゆっくりとタナへと届けてやることで強く反応させるんです。今日やったように、まずは硬めのエサから軟らくというセオリーどおりに使っていった方が正解が出るのが近いはずです。もちろん『SD蒼天』、『セットダンゴ』、『MD粘りのダンゴ』と、この3品で対応することが可能。シンプルなエサ使いだと釣りの組み立てが容易です。食い頃のタッチを簡単に見つけることが出来ますからね」
「フワッ、フワッ、ドン」

完全に決まった。
「もう誰にでも取れるアタリですよね」

13時前に40枚を釣る。第1ワンドでの釣果と合わせると55枚になった。もう充分すぎる釣果なのだが、名残惜しく色々と話をしているとあっという間に5枚を追釣して60枚にまで数を伸ばした。その60枚目は連チャンで決め、今日イチの大物だった。
「本格的な両ダンゴの時期になれば、もっと軟らかいエサを持たせて釣っていった方がよくなりますけど、そんな時こそ、この『SD蒼天』の威力はさらに発揮されます!」

へらの寄りはさらに増す。ウキは豪快に消し込んでいく。
「本当にいいエサ。こんな自分でもこれだけたくさん釣れるんですからね」

難しいことはなにひとつ行わずイレパクにしてしまった。

「SD蒼天」このエサは釣れる!

大越は湖面を割った良型を愛おしそうに静かに引き寄せた。その肩へと舞い落ちた花びらにふと空を見上げると、そこには春の終わりを告げる桜吹雪。そして蒼天の空がどこまでも広がっていた。

話題のニューブランド「一景」で釣る!!「誰にでも取れるアタリですよね」13 時過ぎまでに60 枚を釣る